スマートフォンで自撮りをすると、鼻が広く見え、耳が後方に引っ込んだように映り、顔の中心と外側のバランスまで変わることがあります。これは、カメラが隠れた真実を暴いたという意味ではありません。単に、カメラとの距離が近かったためです。
鍵となるのは遠近法です。スマートフォンを腕の長さほどの位置に置くと、鼻や顔の中心部は耳よりも明らかにカメラに近くなります。カメラはその奥行きの差を、大きさの差として記録します。
JAMA掲載研究で分かったこと
2018年にJAMA Facial Plastic Surgeryへ掲載されたリサーチレターで、Ward、Ward、Fried、Paskhoverは、一般的な自撮り距離における顔の遠近法を数学的にモデル化しました。約30センチの距離では、1.5メートルから撮影したポートレートと比べ、鼻翼基部の見かけの幅が男性で約30%、女性で約29%増えると推定されました。
この研究が扱ったのは幾何学です。参加者に魅力度を評価させたわけではなく、あらゆるスマートフォンでまったく同じ割合の変化が生じると示したわけでもありません。より限定的でありながら確かな結論は、カメラとの距離が短いと、写真に記録される顔の比率が実質的に変わり得るということです。
レンズの名称より撮影距離が重要
広角レンズが原因だと思われがちですが、レンズが直接変えるのは、画面にどの範囲まで入るかです。遠近感を決めるのはカメラの位置です。広角レンズでは、顔を画面いっぱいに収めるためにカメラを近づけやすく、その近い位置が歪みを生みます。
カメラを遠ざけてから画像を切り抜けば、遠近感はより自然になります。控えめな光学望遠を使うと、離れた位置からでも顔を大きく収めやすくなります。撮影後の強いデジタルズームは遠近感を変えず、画素を切り抜くだけです。
顔全体が違って見える理由
- 中心部が大きくなる:鼻、唇、中顔面はカメラに最も近い位置にあります。
- 外側が後退して見える:耳、こめかみ、顎の外側は相対的に小さく映ります。
- わずかな左右差が強く見える:少し首を回すだけで、顔の左右からレンズまでの距離が変わります。
- 照明が効果を増幅する:近くに置いたスマートフォンが正面光を遮り、顔の中心に強い影を作ることがあります。
自然な比率で撮るための設定
- スマートフォンを目の高さに置きます。
- 少なくとも1メートル離し、スペースがあれば1.5メートルほど確保します。
- 手に持たず、タイマー、三脚、棚、または別の撮影者を利用します。
- 離れた位置から1倍で撮るか、端末に搭載されていれば控えめな光学2倍を使います。
- 基準となる写真では、頭を水平にしてレンズへ正面を向けます。
- 影で片側の形が変わって見えないよう、広く均一な光を使います。
基準写真とSNS用写真の違い
基準写真では、本来の比率を保ち、比較しやすくすることが大切です。一方、SNS用の写真では、より大胆な角度やトリミング、表情、背景を活用できます。極端な近距離の自撮りを、自分の顔の骨格を示す証拠として扱うことが問題なのです。
分析が目的なら、FaceScoreの撮影チェックリストをすべて確認してください。プロフィール画像が目的なら、自然な距離から複数枚を撮り、用途に合う一枚を選びましょう。
実践的な結論
スマートフォンで撮れる最も近い写真だけを見て、自分の顔を判断しないでください。距離を取り、光を整え、複数の写真を比較しましょう。FaceScoreは、偶然生じた遠近法の実験のような写真ではなく、明瞭で再現できる写真を入力したときに最も有効です。